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Daisuke Bundo

Daisuke Bundo

分藤大翼
アフリカの熱帯雨林でBaka族の調査研究と記録映画の制作をおこなっています。
長野県松本市在住。

 

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jo joko (2)


【映像作品『jo joko』の制作メモ】

図録の紹介文の末尾に「アクション映画である」と書いた件について


jo joko』をアクション映画にしたいと思うようになったのは、たぶん数年前のこと。以来、アクション映画を意識的に観てきた。

とはいえ、レンタルショップの「アクション」の棚に並んでいる作品を積極的に観てきたわけではない。今に至って「アクション映画」とは何かと問われて、うまく答えられるわけでもない。

jo joko』がなぜアクション映画なのかと問われたら、後ずさりしながら「食事にまつわる行為」を描いた作品ということです、と答えておくのが無難かもしれない。

けれども、編集の過程でアクション映画を目指したことと、やはり映画とはアクションであると思ったことは確かである。

思えば「映画とはアクションである」という映画観は、映画の制作を志した10年前から変わっていない。

例えば、当時からずっとお気に入りの作品としてジャン=リュック・ゴダール監督の『右側に気をつけろ』を挙げることができる。

この作品にはゴダール本人が扮する公爵と呼ばれ、白痴とも呼ばれる男が登場する。

その冒頭に次のようなシーンがある。


マッ黄ッ黄のフェラーリ。閉じたドア、開いたマド。

うなるエンジン音。

飛び込むゴダール。車外から、頭から。

グレーのハーフコートに中折れ帽をかぶった長身のゴダールがスルリと車内に消える。


自身の体を助手席に投げ入れる様はあまりにもバカバカしくかっこいい。

(ちなみに、この時ゴダールは50代半ば。このシーンを見てからというもの、僕にとってゴダールはあこがれの人となっている。やはり運動神経が良くないとダメなのだ。)


これが僕にとって最高のアクション映画の一場面である。


もう一本となればロバート・フラハティ監督の『極北のナヌーク』(1922年)を挙げなければならない。

『極北のナヌーク』はカナダ北部の雪と氷の世界に暮らしているイヌイットの生活を描いた作品である。この映画史上の傑作は、アザラシやセイウチを狩る迫力あるシーンで知られている。

けれども僕が至上のアクションシーンとしてしばしば思い返すのは、イヌイットの男性であるナヌークさんが氷の上を歩いている、ただそれだけのシーンである。ひしめく氷の間には、ところどころ冷たそうな海面が露出している。そこをナヌークさんはこともなげに渡り歩く。

このシーン(音は消して 6:20~)がすごいのは、イヌイットでなければ海に落ちてしまうであろうということ、そして、おそらくはロバート・フラハティ自身が海に落ちた、少なくとも落ちかけた経験があるのではないかと思わせるところである。つまりフラハティは現地で長く暮らした経験から、イヌイットのなにが優れて彼ららしい行為なのか分かった上で撮っているということである。


いわゆる「アクション映画」のように、車が猛スピードで走り回り転げ回ることはない。むしろ車は人の前にとどまっている。

銃のかわりに登場する槍も、何かを倒すものではなく人を支えるものとして描かれている。

やはり人なのだ。人は人に、人の振る舞いに魅了される。だから人は人と生きてゆける。

僕にとってのアクション映画とは、そんな基本的なことを何度でも教えてくれる映画である。


なによりも、ゴダールもフラハティも体を張って映画を作っている。僕はその姿勢に作り手として共感しているのかもしれない。けれども、映画には必ず撮る側と撮られる側のアクションが映るのだから、ごく普通に見て、感心しているということなのだと思う。

果たして『jo joko』は優れたアクション映画、とまではいかなくとも魅力的なアクションが見られる映画になっているだろうか。



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