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Daisuke Bundo

Daisuke Bundo

分藤大翼
アフリカの熱帯雨林でBaka族の調査研究と記録映画の制作をおこなっています。
長野県松本市在住。

 

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Messe Venant


僕にとって今年最大の出来事は、Messe Venant と京都で会ったこと
です。

彼は僕が研究しているカメルーンのBaka族の人です。そして、Baka族の
権利を守るための先住民組織“OKANI”の代表でもあります。

まさかこのような時が来るとは思ってもみませんでした。

彼は名古屋で開催されたCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)で
スピーチをするために来日しました。

カメルーンの熱帯雨林地域では伐採や採掘、さらに自然保護の進行によって先住民であるBaka族の生活が侵害されつつあります。そのような状況を受けて、Baka族のなかに自らの権利を守るために立ち上がる人が現れ始めています。

彼が京都大学で行われた研究会に参加するため上洛した折りに、二人で会う機会を得ました。

夕方、彼がビールを飲みたいというのでThe Hill of Taraに行って生ビールを飲み(彼はカメルーンにもあるギネスを)、次いで夕食は近いところで洋食の肉料理とご飯が食べたいというのでGRILL ALONEに行きました(彼はハンバーグと白米を満足げに食べていました)。美味しいには違いないのですが、ずいぶんな安あがり。

お店の一番奥の席に座ってあれこれ話しました。彼はこの写真と同じベストを着ていて、結構目立っていたかもしれません。

それよりも、僕たちが話すBaka語の方が奇妙に響いたかもしれません。

誰よりも僕自身が、自分がBaka族の人と、Baka語で話している状況に戸惑っていました。


僕が彼に伝えたかったことは、自分がBaka族の集落で長年にわたって調査研究をさせてもらっていること。記録映画も作っているということ。そして、それらの経験を活かしてBaka族のためになる研究・活動をしたいと思っているということでした。

特に今後の課題として、彼が代表を務めているような先住民組織において映像制作のワークショップをおこない、組織の活動を映像を使って普及させる道を模索してゆきたいと考えていることを話しました。

彼は既に国際的に活動し、メディアの可能性に触れている人なので、大いに賛同してくれました。


国際会議を終えて帰国を前にゆっくりと休みたいと言っていた彼は、それでも終始にこやかに何でも話してくれました。疲れている様子だったので、早い時間に切り上げて彼を宿舎まで送りました。


彼は、僕が今までに会ってきたBaka族の人とは違っていました。しっかりとしていて、ごく普通に話ができました。でも確かに、このような人がもっといてもおかしくない、あるいはいてくれなくては困るような状況になってきているということを強く認識しました。


彼らの役に立てるのかどうか。

自分の進むべき道が明らかになった。そんな夜でした。



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